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ひじの痛みについて
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
肩「テニス肘」とは肘の外側の骨の出っぱっている部位の病変を指します。正式名を「上腕骨外側上顆炎」といいます。手首を上に曲げる働きのある筋肉の柔軟性が衰えてきたところに、使い過ぎあるいは外傷が加わり、その筋肉が骨に付着している「腱」に微小な損傷が起こることで発症します。
野球肘
少年期の野球肘は、主に成長期前半に起こる内側型と成長期後半に多く認められる外側型があります。小学生の野球肘は投球時に内側の関節が引き伸ばされておこる内側型がほとんどで、数週間の投球制限と再発予防のリハビリで改善します。
一方、中高生になると外側型野球肘(肘側副靭帯損傷)に加え、肘外側の骨同士が衝突して起こる外側型野球肘を起こすこともあり、放置すると離断性骨軟骨炎を起こし、手術が必要となることもあります
肘内障(小児)
お子さまによくある肘内障。
大人になると大丈夫なのですが、小児のうちはまだ、骨が不完全で軟らかいため、抱っこするのに少し腕を引っ張ったり、手をつないで歩いている時に急に引っ張ってしまったりすると、亜脱臼を起こしてしまいます。
よく肘が抜けるといわれますが、まさに骨と骨をしっかりと結び付けている輪状靭帯にひっかかることによる症状です。
赤ちゃんの場合は気づくのが難しいのですが、腕を動かさない、触ると泣く、いつもは右手で指しゃぶりをするのにしない、など少しでもおかしいな?と思う事があればすぐにご来院ください。
手首、手の痛みについて
関節リウマチ
関節リウマチは免疫異常反応によって起こる自己免疫疾患と考えられています。
原因は分かっていませんが、遺伝・環境要因などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。主に関節滑膜を侵す全身性慢性炎症疾患です。
次第に軟骨・骨に波及し、関節破壊や変形をもたらします。
腱鞘炎
腱鞘と呼ばれる腱のトンネルになっている部分が狭くなるために手首や指を動かすと痛みを生じる病気です。注射で良くなる事もありますが、手術によってトンネルを広げる事が治療法です。
腱鞘炎は、「ばね指」と「ド・ケルバン腱鞘炎」の2つの場合が多く見受けられます。
関節炎
関節に痛みを生じる原因はさまざまです。打撲や捻挫のケガが原因のこともあれば、使いすぎによる炎症や老化が原因の変形性関節症などもあります。
関節炎を起こす原因としては、使いすぎ、細菌や結核の感染、痛風や偽痛風性、風邪のときに痛くなるようなウイルス性、変形性関節症、無腐性壊死(えし症)、ケガ、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎などの膠原病(こうげんびょう)などがあります。
症状は痛み、腫れ、発赤、熱感の4 つの症状のどれか、あるいはそれらが重なって出現します。
じっとしていても痛いこともありますが、多くの場合、動かすと痛みを生じます。
膝の痛みについて
変形性膝関節症
膝の痛みで多いのは「変形性膝関節症」です。
日本人の2500万人が罹っていると言われ、さらにその患者数は増加の一途と言われています。
変形性膝関節症は、加齢とともに膝関節のクッション機能を担う軟骨である関節軟骨や半月板が傷み、すり減ることで、膝関節自体が壊れていく病態です。
変形性膝関節症の原因は、肥満や生活習慣やO脚などの体格や性別(女性に多い)が関連するとされているといわれ、徐々に年齢と共に自然に発症してくるものが多いのが現状です。
他には変形性膝関節症になりやすい遺伝体質ということがあげられます。
半月板損傷
半月板とは、膝関節の内側と外側に1枚ずつあります。
膝の動きをスムーズにしたり、膝の動き(屈曲・伸展、内旋・外旋)に際して膝関節を安定させたり、ジャンプなどの衝撃を分散させるクッション的な役割(衝撃吸収)を果たしています。
半月板という名ですが、どちらかというと三日月に近い形をして関節内に横たわっています。
この半月板が、スポーツ活動や膝をひねったりして損傷することがあります。
半月板を損傷すると膝関節の疼痛や運動制限が発生します。
靭帯損傷
急性期(受傷後3週間くらい)には膝の痛みと可動域制限がみられます。
しばらくして腫れ(血腫)が目立ってくることもあります。
急性期を過ぎると痛み、腫れ、可動域制限はいずれも軽快していきます。
しかしこの頃になると損傷部位によっては膝の不安定感が徐々に目立ってくることがあります。
これは下り坂やひねり動作の際にはっきりすることが多いです。
不安定感があるまま放置しておくと新たに半月[板]損傷や軟骨損傷などを生じ、慢性的な痛みや腫れ(水腫)が出現します。
肩の痛みについて
肩関節周囲炎(五十肩)
中年以降(とくに50代に多い)に発生する、肩関節の痛みと動きの制限を伴う病気の総称です。
肩関節とその周辺組織に炎症を来すため、炎症を起こしている部位、炎症の程度によりさまざまな症状を起こします。
五十肩の定義についてはいろいろな議論がありましたが、現在では広義と狭義の2つのとらえ方があります。
広義の定義では肩関節周囲炎と同じですが、狭義では疼痛と拘縮を伴う肩関節のことをいいます。
肩板損傷
肩の腱板に損傷を来した結果、炎症を起こして痛みが生じる疾患です。
この痛みは寝ている姿勢で強くなることがあり、夜間に肩の痛みで目覚めてしまうといった睡眠障害を招く場合もあります。
また、挙上困難と言って腕を上げる際に痛みが走ったり、力が入りにくくなったりといった症状が現れます。
首の痛みについて
頸椎捻挫
頚椎の周りの筋肉や靭帯、軟部組織の損傷で多くみられ、むちうち症全体の70~80%を占めているとされています。首の後ろや肩の痛みは、首を伸ばすと強くなります。また、首や肩の動きが制限されることもあるのです。むちうち症の中では、比較的軽症な分類になりますが、頚椎への衝撃がひどいときは、筋肉や靱帯だけのダメージにだけではなく、血管や神経までも傷ついてしまうこともあります。負傷が状態がひどいと治療にも長期間かかってしまいます。このタイプはレントゲン写真だけでは傷を確認することができないため、自覚症状はあるのに、検査では異常なしという状態になっているのが現状です。
変形性頚椎症
首の痛みや肩こりなどの症状がでます。また、変形が強くなると神経が圧迫され上肢のしびれ、放散痛が認められます。長時間同じ姿勢でいることを避け、時々無理のないストレッチなどをして筋肉をほぐすようにしましょう。
頚部椎間板ヘルニア
首や肩甲部、上肢に痛みやしびれが放散したり、箸が使いにくくなったり、ボタンがかけづらくなったりします。また足のもつれ、歩行障害が出ることもあります。まれに、排尿障害や狭心症に似た胸部痛がみられます。原因は椎間板が加齢などで変性し、後方へ突出して起こります。30歳代~50歳代に多く、しばしば誘因なく発症します。
股関節の痛みについて
変形性股関節症
股関節を構成する骨盤の臼蓋と大腿骨の骨頭の軟骨がすり減って、骨が変形し痛みを引き起こす病気です。明らかな原因の無い1次性変形性股関節症と、先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全などによる2次性変形性股関節症に分けられます。日本では先天性股関節脱臼の後遺症や股関節の形成不全といった子供の時の病気や発育障害の後遺症が主なもので変形性股関節症の80%といわれています。
大腿骨頚部骨折
大腿骨頚部骨折は、高齢の方が転倒した際に起こりやすい骨折で、寝たきりになる原因の一つとも言われています。足の付け根部分の大腿骨が骨折している状態で、それにより痛みが出て、立つことや歩行に困難を来します。
また、大腿骨頚部骨折は主に2種類あり、股関節の関節包の内側に起こる骨折は内側骨折、外側に起こる骨折は外側骨折と呼ばれます。
大腿骨頸部から大腿骨頭に向けて血管が通っており、内側骨折の場合、骨折を起こすことで血行障害が起こりやすくなり、骨が治癒せず徐々に骨頭が壊死していく場合もあります。
手の痺れについて
手根管症候群
手根管は、手のひらの付け根にあるトンネル状の腔間です。この手根管の中の圧力が何らかの原因で高まると、中を通る正中神経が圧迫されて、親指、人さし指、中指、薬指の親指側でしびれや痛みを感じるようになります。これが手根管症候群と呼ばれる病気です。病気が進むと、親指の付け根の筋肉が徐々にやせてきて、ものがつかみにくくなったり、お箸が使いづらい、ボタンがかけにくい、といった症状がでてきます。
変形性頚椎症
頚椎(首の骨)は7つあって、頭蓋骨を支えて胸椎とつながり、前後左右に混ぜ伸ばしができるようになっています。この頚椎の中には脊髄が入っており、脳からの指令を全身に伝えています。変形性頚椎症とは、頚椎の変形が原因となって、首・肩の痛みが生じたり、神経が圧迫され、肩、腕、手にかけてのしびれ、痛みが生じたり、脊髄が圧迫され上肢の機能障害や歩行障害が生じてくるものです。
頚部椎間板ヘルニア
頸椎椎間板ヘルニアとは、首の骨と骨の間にある軟骨・椎間板の組織がこわれることで、脊髄や神経が圧迫されて痛みが生じる病気。症状が酷いと歩けなくなったり、一人で生活できなくなることもあります。
足首、足部の痛みについて
靭帯損傷
靭帯損傷とは、関節をつなぐ靭帯が、何らかの強制的な力により伸びたり切れたりすることを言います。はっきりと切れた靭帯が認識された場合には靭帯断裂と診断されます。
靭帯損傷は、捻挫とほぼ同義語として使われます。捻挫というと、おもに足首のケガとして認知されていますが、他の関節においても発生します。
足首の場合、身体を支える重要な関節として、設置する地面のデコボコに応じてバランスをとらなければなりません。そのため、その柔軟性以上の負担を強いられることがあります。過剰な負荷により、可動域を超えてしまったり、踏み外してひねったりすることの多い関節と言えます。
痛風
痛風は、尿酸が体内に蓄積し結晶化して関節などにあらわれ痛みをともなう疾患です。
痛みは激痛となることが多く、風が当たっただけでも痛むなどの説から、痛風と命名されたと言われています。尿酸の結晶は比重が高く、重力によって足部に沈着しやすいため、足・かかと等に痛みをともなうケースが多くありますがどの関節でも起こります。
腰、背中の痛みについて
変形性腰椎症
背骨は椎骨が積み重なってできており、椎骨が作る関節の働きにより自由に腰を曲げることができます。関節が自由に動くのは、関節の表面が非常になめらかで弾力性のある軟骨によっておおわれているためです。
しかし軟骨は加齢によりすり減り、硬くなっていきます。そのため関節どうしがうまく合わなくなると痛みが生じます。また、椎骨をつないでいる椎間板も加齢により弾力性が失われてゆきます。椎間板の弾力性がなくなってくると、椎間板に接する椎体の角部分に力が加わっていき、その部分に骨が増殖し「骨棘(こつきょく)」と呼ばれるトゲのような出っ張りができます。そしてこの出っ張りが神経を刺激したり圧迫したりすることで痛みが引き起こされます。
この病気は、朝起きたときや同じ姿勢を長時間とったとき、疲労してくると痛みが増してきます。
骨粗しょう症
「骨租鬆症」とは、骨を構成している組織の密度(骨密度)が低下し、鬆が入ったように骨が粗くスカスカになり、もろく折れやすくなった状態をいいます。
皮膚と同じように、骨も絶えず新陳代謝を繰り返しています。「破骨細胞」が古くなった骨を破壊し(骨吸収)、「骨芽細胞」が破壊された骨を再生することで(骨形成)、強くしなやかな骨が保たれているのです。ところが次のような危険因子があると、骨吸収と骨形成のバランスが崩れやすくなります。
破壊される骨の量が、形成される骨の量を上回ってしまうと、骨密度が低下して、骨粗しょう症を引き起こします。
腰部椎間板ヘルニア
腰椎の椎間板が後方に突出し、硬膜管や神経根が圧迫された状態で、腰痛や下肢の痛みやしびれが生じます。
硬膜管がひどく圧迫されて、硬膜管内の馬尾神経の圧迫が強くなると、尿が出にくくなったり、便が出しにくくなったりする場合もあります。
また、神経根の圧迫によって下肢に麻痺が生じる場合もあります。麻痺の出る部位や痛み、しびれの部位はどの位置の神経根が障害されたかによって違います。
ですから、どこが麻痺しているか、どこに痛みがあるか、しびれがあるかなどによって、ある程度ヘルニアの部位を推測することは可能です。
エコー検査
新しくエコー(超音波)を導入し、特に足首、肩関節などの運動器の診断に役立てています。エコー検査では、従来のレントゲン検査で見ることができなかった、靱帯や筋肉の損傷を見ることができます。捻挫であれば、靱帯(じんたい)が切れてないか、肩関節の痛みなどであれば、肩を上げる筋肉=腱板(けんばん)が痛んでないかなどを、すみやかに診断できます。靱帯の損傷、腱鞘炎などもしっかり可視化できるので、患者さまにも「この靱帯が痛んでいて」「この腱が炎症をして」というふうに画像をお見せしながら、わかりやすくご説明できます。